リアル あたしんち

昭和平成を生きるスーパーオカンと家族のエピソード

ばあちゃんが出生届を変えたワケ

私の弟は「よしたか」という名前なんですが



本当は「哲太郎」という名前になるはずでした




ばあちゃん
「よしたか」という名前で
勝手に役所に届け出して
そうなりました。


そもそも、なんで、ばあちゃんは、弟の名前を変えたのか?





「哲太郎」という名前は、私の父が考えた名前でした。




父の父が「哲夫」
父の祖父が「小太郎」



なので、亡くなった2人の名前をとって
父は「哲太郎」という名前を考えていました。




でも、ばあちゃんは、その名前が気に入らず
役所に行く前に商店街の占い師さんに
1万円払ってみてもらい
「よしたか」という名前で届けたのです。



ばあちゃんはなぜ、その名前が気に入らなかったのか?




「哲夫」=ばあちゃんの夫
「小太郎」=ばあちゃんの舅
になります。



ばあちゃんは、この2人が好きではなかったようです。



親の決めた家に嫁いだ ばあちゃん。
『長男の嫁』ということもあり
舅の小太郎さんには、かなり苦労したようです。

極めつけは
ばあちゃんの夫「哲夫」さんは
家の外に長年の愛人がいたようで
あまり、家に帰ってこなかったとか。



その愛人というのは
けっこうオープンだったようで?


じいちゃんが亡くなって、40年以上もたつのに
私が看護師として働いていた地元の病院で
亡くなった哲夫さんを知る患者さんからも聞きました




「〇〇神社の近くにある、〇〇という料亭あるやろ?
 あそこに、あんたのおじいさん(哲夫さん)の女がおってな。
 ワシもよう、そこに行きよったから、みんな知ってたわ~」



と。
そして、どうやら哲夫は週に4日はそこの料亭に通いづめだったと。



じいちゃんが亡くなって、40年以上もたつのに
他人から聞かされる事実
・・・もう笑うしかない🤣




オカンは
「おじいさんが死んだあと、
 その女のとこまで、おばあさん

 車で送って行ったったんや~」🚗

と。



は???
何しに?????



じいちゃんは52歳で亡くなったのですが



「あんたへの遺産はない!!」

 と、ばあちゃんは愛人に宣告しに行ったそうです。



ほかにも、色んな思いがこめられていたんでしょうけど・・・。






とはいえ、ばあちゃんは、本当に苦労したんやな、と。


そら
「哲太郎」なんて名前を可愛い孫につけたくもないわなー
と。



納得。




同じ女性として
ばあちゃんは、辛い思いをいっぱいしたんやな、と思いました。



はたして、ばあちゃんの人生は本当に幸せだったのか?
とも思いました。



でも、哲夫さんは52歳で亡くなったので
ばあちゃんも50代で未亡人に
そのあと、すぐ私が生まれるのですが



そのあとのばあちゃんの人生は、私が一緒に過ごした時間そのもの。



その時間を振り返ると
幸せな時間を過ごしたのではないかと思います。



ばあちゃんとの思い出は幸せなものばかり。
今思い出しても、涙が出るほど、幸せだったな、と。



本当にばあちゃんが大好きで。
ばあちゃんが苦労したぶん、私たち、孫との時間を
より、幸せに感じてくれていたことを願います。



ばあちゃんが亡くなって、今年で20年たちます。